2019.12.09 Monday
ポルトガル視察三日目
今日は朝にホテルを出て、150km離れた所までドライブして学校の視察へ。
大分大きな学校ですが、校庭にはポンプを利用した水の遊び場が。
ところが『木を使っていて良い感じ』なんてのは、ここまでです。
校舎全体が大きすぎて全景は撮れないのですが、外観の一部がコレ。
何だか奥に白い塊が見えています。
それではエントランスへ。
中も白いです。
エントランスに置いてあった模型なら全体の形状が分かります。
ただ、これも白いです。
そして遊戯室も白い。
厨房の白い。
トイレも白い。
中庭も白い。
教室は僅かに色が出てきますが・・・・
それでも白いです。
これ、設計者が施主に行う内外装のプレゼンテーションを見て見たかったです。
まあ、なので設計者の嗜好が完全に出ていて、教育的視点は殆どない建物でした。
ただ、とても良かったのは先生です。
途中、先生が子供達に「ほら、アンタ達もっと遊んで来なさい!!」と手をパンパンと叩きながら子供達に声を掛けていました。
そして、子供達も先生の言われたら直ぐに行動する。
なんか大人も子供もお互いにリスペクトされている感じがして心地よかったです。
ちなみに、ここの学校は日本の小学校に位置する学校ですが、こんなスペースがありました。
子供達に物理的な事を面白く学べる様に仕掛けられたスペースなのです。
合わせ鏡を使った物だったり,伝声管、フラッシュライト遊び、滑車遊び等、様々な形で子供達の脳に刺激を与える様な事が配置されていて私も楽しかったです。
そして、再び150kmのドライブをして次の学校へ。
今度はモンテッソーリスクールです。
比較的出来たばかりの施設で、オーナーはリトアニアの方でした。
外観はコチラ。
元々は別の学校だった建物を買い取って今の学校に改修したとの事。
中に入ると、園庭は全面に砂が敷かれています。
園長の話によると、以前の学校ではゴムチップ舗装だったのですがモンテッソーリスクール的には何の創造性も子供達には与えられないので全面に砂を敷きなおしたとの事でした。
教室の写真。
異年齢での生活ですから、比較的広めです。
そしてトイレ。
やはり環境的な事については、整っているとは言えないと思いました。
ここの視察はほどほどにして、更に移動して次の学校へ。
今度も全面真っ白建築です。
更に園庭は人工芝。
立派な木が生えているのに勿体ないです。
比較的明るいダイニングルームがあるのは良かったです。
そして教室の窓も大きくて良かったのですが、窓が少ししか開かないのが残念。
その窓を出ると階段状の中庭でした。
立体的に使えるのは良いですよね。
ただ、コンクリート舗装は残念。
わずか数時間で三つの施設を視察した訳ですが、やはり設計者が教育施設としての在り方を理解していない様に感じました。
もちろん園によって様々な教育方法がある訳ですから、そうした事についても精通している必要があるのですが、専門的にやっている事務所は世界で殆ど無い訳ですから、難しい話なのだと思います。
これで、世界20か国の幼稚園を視察してきた訳ですが、やはり施設環境のランキングは日本が一番良いと思います。
恐らく、これは10年以内に中国が追い付いてくる事は間違いないとは思いますが。
そういえば、今日のランチは近くの砂丘公園的な所で。
海と砂丘を少し高台から望めるテラスは、とても気持ちの良い場所でした。
これで、長い視察は終わり帰国の途につきます。