台風被害から学ぶ園舎設計とは

台風21号が関西地区に大きな被害をもたらしました。

 

 

金属製の屋根が吹き飛ばされています。

 

 

耐風圧は建設省告示でも最大46m/sで計算する事になっています。

しかし今回の大阪で観測された最大瞬間風速は47.4m/s、関西国際空港近辺では58m/sを記録したと言われています。

となると、当然ですが屋根が耐え切れなくなって吹き飛ばされる事が起きる訳です。

 

 

建築現場の足場も崩壊しています。

 

 

こちらも一般社団法人仮設工業界の『改訂 風荷重に対 風荷重に対 する 足場 の安全技術指針 安全技術指針 』によると、基準風速は14m/sで、地域別の割増を見ても高知県室戸市等一部の強風地域で20m/s程度です。

一般的に建設足場は、台風時には囲っている養生シートがヨットの帆の様になる事を避ける為に、シートを外すか畳む訳ですが、今回の崩壊した足場はパネルだった訳ですから、風をもろに受けてしまった状況です。

 

 

 

更に関西国際空港が浸水被害で機能停止です。

 

 

自然災害においては、立地条件からある程度の予測は出来る訳です。

そうした意味では海を埋め立てて造っていて、実質は海上に建っている空港ですから、風や雨は避けるものが無くてダイレクトに被害を受けるのは容易に想像出来る訳です。

ただ、これも設計当時の想定を現在の気象条件が超えてきたとも言えます。

 

8/27のブログで、最近の異常気象と建築設計について書いたばかりでしたが、改めて近年の異常気象は建築設計の設定を見直せと警鐘を鳴らされていると捉えるべきだと思います。

 

これまでは過去の気象データから学び、設計をしていた訳ですが、それらを軽く超えてきてニュース報道では『観測史上初』と言う言葉が飛び交っています。

 

失敗や経験から学ぶ事が、今の私達がやるべき事なのです。

 

耐風圧、耐水圧、外気温設定、地震強度等、に対してより強く設定する事は当然ですがコスト増に繋がります。

しかしながら、建築本来の目的である人命を守ると言う事からすれば、デザインよりも優先すべき事項であると思います。

 

多くの方が、こうした事に気づき行動され、次の事故を防がれる事を願って止みません。


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