園舎の木質化に関する調査研究

最新の日本建築学会が発行する計画系論文集に福井大学の西本氏と調査研究を続けてきた事をまとめた論文が掲載されました。

 

 

タイトルは『内装木質化の保育室に関する保育者による評価』

共同研究者は京都府立大学 准教授の河合慎介氏、三重大学 名誉教授の今井正次氏です。

 

 

西本氏を中心とした調査研究チームは、なんと166施設 1194保育室を対象に調査しました。

最終的にはアンケート回答をして頂いた所と図面が整っている所と言う条件の中で、37施設 265保育室に絞り込まれましたが、このデータは園舎設計における一つの貴重なデータになったと思っています。

 

調査の中で、保育者から『木の環境がある事で子供達の特徴的なエピソード』を挙げてもらう項目があったのですが、

『柱や壁の匂いを嗅ぐ』

『模様を見て楽しむ』

『裸足で木の床の上を歩きたがる』

『音を楽しむ』

等があったのは、子供らしい感性豊かなエピソードでした。

 

詳細は論文を読んで頂ければと思いますが、今回の調査では非木質化室は木質化の部屋と比べて『注意集中の国難』や『眠気とだるさ』の様子が見られるという回答が8〜14%も高かったことです。

そして意外な事に、その効果は壁面を木質化するよりも床もしくは天井を木質化する方が効果が高いと言う事でした。

 

壁面の木質化の効果が上がりにくい理由の一つは、壁面装飾がある事が想像されますが、その点が改善されれば壁面木質化も有効になる可能性もあると思っています。

 

私達は、デザインを感覚だけで行うのではなく、こうしたデータを基に行う事を進めており、西本氏と連携して引き続きその他調査研究も進めております。

 

幼児教育関係者や、環境に関わる人達にとって有益な情報が提供出来る様になれば本望です。


コメント
コメントする








   







selected entries

categories

recent comment

recommend

笑顔がいっぱいの園舎づくり(幼児の城 7)
笑顔がいっぱいの園舎づくり(幼児の城 7) (JUGEMレビュー »)
日比野設計
2016年発売
園舎資料の最新版。
国内外の写真多数掲載。
好評発売中
日比野設計+幼児の城著

recommend

愛される園舎のつくりかた (幼児の城 6)
愛される園舎のつくりかた (幼児の城 6) (JUGEMレビュー »)
日比野設計
2013年発売
園舎資料の最新版。
国内外の写真多数掲載。
好評発売中
日比野設計+幼児の城著

recommend

世界でたったひとつの園舎づくり 幼児の城〈5〉
世界でたったひとつの園舎づくり 幼児の城〈5〉 (JUGEMレビュー »)
日比野設計
2009年発売
園舎資料の最新版。
国内外の写真多数掲載。
好評発売中
日比野設計+幼児の城著

recommend

福祉施設の未来を創る‐絆‐高齢者施設・障がい者施設資料集
福祉施設の未来を創る‐絆‐高齢者施設・障がい者施設資料集 (JUGEMレビュー »)
日比野設計,阿久根佐和子
2014年発売
高齢者福祉施設、障碍者福祉施設特集

links

search this site.

others

mobile

qrcode