保育園の中で成長を続ける木

久しぶり事務所で自由な時間が見つかったのと、スタッフがHN Nurseryに用事があって行くと言うので突然同行してきました。

 

1年ぶりくらいの訪問です。

下の写真が竣工した当時の写真。

 

 

結構、様々なメディアで紹介されたので見た事のある方も多いと思いますが、室内に本当の木が植えられています。

もちろん観葉植物として植えたのではなくて、園と話し合って外遊びが出来ない雨の日でも室内で木登りが出来る様にと言う設定でした。

 

そして、昨日の写真がコチラ。

 

 

かなり成長していました。

高さは剪定をしてくれているので、室内に収まっている様に見えますが屋根の形なりになっている事から成長して形が整えられたことが分かります。

また特に一枚目の写真と比較すると枝ぶりが大きく異なる位に成長している事が分かります。

 

ちゃんと太陽光が降り注ぐ環境と近くに水道を設置して水を上げられる環境を整えているので成長出来ている訳ですが、子供が木登りを普通にしているのが見れて嬉しかったです。

※写真をよく見ると子供が登っているのが分かります。

 

このHN Nurseryは、園庭も自然の形状を限りなく残したり、凸凹や傾斜が沢山あったりします。

そして、そこを先生達が子供を規制しすぎる事なく遊ばせるために、実に子供達は躍動的かつ創造的に遊んでいる姿を見る事が出来ました。

 

こういう園が、東京から60km程度の所にある事って、意外に知られていないですし、もっと多くの方に知ってもらうべきだと思いました。

 

また訪問したいと思います。


子供達は本当にカラフルな色が好き?

『子どもはカラフルな色が好きなのか?』と言う面白い議論がありました。

 

私達は、園舎に派手な色彩を使いません。

園舎にあるとしたら、天然の色です。

例えば、木材の色。

木材には様々な樹種がありますが、樹種によって様々な色があります。

 

 

他にも、金属だって色はあります。

金や銀はもちろんですが、錫や鉄、銅も色は違います。

そして、これらは変化もしたりします。

 

ガラスも美術館で美術品を収蔵するケースに使う様なガラスは特殊な加工をしている為に限りなく透明ですが、普通のガラスは実は薄い緑色をしています。

実際にガラスを何枚か重ねてみると、ドンドンと緑色が濃くなっていくのが分かるはずです。

 

水だってそうです。

不純物が無い真水なら無色透明ですが、湖や川、海には沢山の微生物や不純物が入る事から色があります。

 

 

 

石や土も色がありますし、樹木も葉も、花もそれぞれが色を持っています。

 

こうして自然の物には十分な色がありますし、自然界はそんな感じで調和していると思っています。

 

 

しかしながら、世の中の幼稚園では人工的なカラフル色彩で満たしてしまう事が良くあります。

そして大人達は『子供達はカラフルが好きだから』と言う理由を言うのです。

 

 

 

さて、子供達は本当にカラフルな物が好きなのでしょうか。

 

実は私達は子供達がカラフルな色に対してリアクションをするのは、大人が植え付けた感覚だと定義しています。

 

まず新生児は、目がほとんど見えておらず視野も狭く、焦点が合うのも特定の狭い範囲だけです。

黒、白、灰と言った無彩色だけ認識可能と言われており、それも他よりも薄いとか濃いということがぼんやり認識できる程度です。

 

生後2ヶ月〜3ヶ月頃は、人や物の輪郭が薄っすらと捉えられる様になり、動いている物を目で追う能力も機能し始めます。

色覚も発達し、赤が認識できるようになり、追って黄や緑などを認識できるようになっていきます。

この段階で黄と緑、黄と赤を区別できる赤ちゃんが出てきます。

 

生後4ヶ月頃は、物の奥行きを認識出来る様になり、橙、紫、青など認識できる色が増えていきます。

生後6ヶ月頃には視力が0.1くらいになり、視野も広くなるため、近くの人や物なら認識が出来て、色も認識、区別できるようになります。

 

赤ちゃんは、暖色のパステルカラー系を好むと思われていますが、実は認識しやすい色は原色系の強い色で、パステルカラーなど淡くて薄い色は認識しにくいことが分かっています。

 

ここで分かる事は、新生児から成長していく過程で識別しやすい色がある事は確かです。

 

しかし、識別しても子供の感情が動いている訳ではありません。

 

この頃の子供にはハッキリとした価値観が無い事から、笑顔になるのは大人が『可愛いねー』と言う感じで微笑んだり、喜んでいる時なのです。

すなわち、大人が示してくれた価値観を少しずつ覚えていき、同調を始めて行く訳です。

 

そしたて、そうした環境で育った子供達は気づかないうちにカラフルな色に対して『可愛い』とリアクションをしてしまう様になる訳です。

 

 

色使いに関しては、好き嫌いの話になるので『絶対』はありません。

 

でも、ここで述べた様に私は子供達の為にカラフルな色を大人が押し付けて使う必要は無いと言っているだけです。

むしろ、それならば白い壁の幼稚園にして、子供達が自由に色を付けれると言うコンセプトの方が子供達の為と言えます。

 

だから、

 

『子供達はカラフルな色が好き』

 ↓

『幼稚園はカラフルにすべき』

 

と言う議論は大人が主体の議論であり、子供が主体の幼稚園だと言うならば

 

『子供達はカラフルな色が好き』

『幼稚園はシンプルに作って子供達が色を付けれる様にすべき』

 

が正解だと思っているのです。

 

 

カラフルな環境の代表例は遊園地があります。

その遊園地は子供達が色を付ける余白は全く無くて、作られた完璧な環境で楽しむ為の場所です。

しかし、幼稚園は遊園地の様に楽しむだけの場所ではなくて、学びと成長の場です。

だから、子供達は自ら何かを創造して生み出す場所です。

カラフルな絵を描くのも良し、カラフルな服を着るのも良し、そうして自らが色のある世界を演出出来る白い画用紙の様な場所であるべきなのです。

 

そして、それこそが幼稚園に私達が沢山の色を使わない理由です。

 


岡山の保育園が起工式。

今日は岡山で保育園の起工式に参加させて頂きました。

 

起工式は神道、仏式、キリスト教式等様々なスタイルがありますが、本日は仏式です。

そして、屋内で執り行われました。

 

 

住職による式はとても迫力がありました。

この後、敷地に出てお米を撒いたり。

 

 

そして現段階の完成予想図。

 

 

お寺と隣接する形で建つ保育園ですから、景観を壊さない事も意識して少し和の要素も取り入れたり、ボリュームが大きくなり過ぎない様に小割にしたりと工夫をした外観となっていたりします。

 

建物は先行して夏には完成して、既存園舎解体と外構完成は12月頃までかかる予定ですが、楽しみです。

 


岡山の保育園

雪景色を名残惜しみながら、朝早く始動して夕方には今日は岡山に入りました。

ホテルからの夕景がとても綺麗でした。

 

 

そして、夕飯をオーナーからご招待頂いたのでご一緒させて頂きました。

 

 

 

とても美味しい海の幸を頂きながら楽しい話と良い時間を過ごさせて頂きました。

岡山は、海も山も美味しい食に恵まれているとの事。

 

こういう土地の特徴が保育園の食事に反映されたら面白いですね。


雪と森の幼稚園

まだあまり詳しく書けないのですが、朝羽田を出て、こんな景色を上空から見ながら打合せの地へ。

なんだか雪山が見えています。

 

 

そして着陸。

 

 

やっぱり凍っています。

そして現地確認。

 

 

今、出せる情報はこれだけです。

でも、この森に幼稚園を作るとしたらワクワクしませんか。

 

冬は雪。

春の新緑や秋の紅葉も楽しみです。

 

そんな森の中に建つ幼稚園。

いつか、皆さんにお知らせ出来る日が来ます様に。

 

 


スタッフが素敵な自宅を新築。

スタッフの中山恵理が御主人と共に自宅を新築したと言う事で、事務所の一部メンバーとお祝いに伺ってきました。

 

青空に映えるスッキリとしてオブジェの様な外観です。

 

 

玄関入ってすぐのLDKルーム。

 

 

明るくて、とても心地の良い雰囲気です。

御主人特製のカレーが振舞われましたが、プロ顔負けの味でとても美味しかったです。

 

 

惣菜も用意されて、彩のある食卓はでした。

 

 

で、とても素敵な住宅と家庭を見せてもらった帰りの車中で若いスタッフ達が

 

『あんな家を建てたくなりました』

 

と夢を語っていました。

どんな事でも、先輩を見て憧れて、目標として設定すると言うのは大小あるにしても成長する事に繋がる気がします。

 

毎日をなんとなく過ごすのではなく、目標を持って過ごす事。

そして、その目標は短期、中期、長期の三視点で持ったら良いと思っています。

 

そして、こまめに目標をクリアしていく事で、モチベーションを維持していったり、ステップアップする意識を持てたら理想的だと思っています。

 


旬の物を知る事は園舎設計に繋がる

この時期になると、色々な方から有難いギフトが届きます。

特に、季節の果物が多くリンゴやミカンが良く届きます。

 

ウチでは、それを一つずつ分ける事もありますが、今回は2343に持ち込んでコールドプレスジューサーで低温圧搾をしてもらいました。

 

 

ちょっとしたコーヒーブレイク的な、ジュースブレイク。

 

 

旬な物や旬な事を知る事は、園舎設計とも繋がると思っています。

例えば、園舎や園庭の設計をする時には、様々なストーリーを私達は考えるからです。

そして、そのストーリーを書く為には様々な知識が必要です。

 

贈り物を頂いた方に感謝いたします。


2019 日比野設計忘年会

今日は日比野設計の2019忘年会の日でした。

 

もう9年も同じパターンで続けているのですが、この日は忘年会に先立って日比野設計社員だけでなく、協力事務所の方達にも集まって頂いて年間報告がありました。

 

 

更に、昨年同様の社員が各々で言ってきた海外研修報告プレゼン。

一人3分で、どんな学びがあったかをプレゼンして、行ってない人達が投票をします。

 

一等と二等には豪華景品が支給されるのですが、

今年の一等はイギリスへ行ってきた中山・松井ペア。

 

 

 

そして二等はアメリカへ行った来た、佐々木・早川ペアでした。

 

 

三年前からスタートした企画なのですが、毎年受賞者が異なると言う熾烈な争いになっていて、とても面白いです。

 

更に、この後に古典的な忘年会がスタート。

 

 

今時、温泉旅館で浴衣来ながらドンチャンやるのって、アリなのかと思われますが、意外に若い人も含めて盛り上がります。

 

 

古典的な忘年会なので、新入社員の余興があったり。

 

 

商品争奪のゲームがあったり。

 

 

最後に記念撮影まで。

 

 

実は毎年OB達も来てくれています。

 

最後には、温泉に浸かって皆と長話をしていたら23時半頃になっていて慌てて床に就きました。

普段は皆、出張ばかりで顔を合わせにくくなっているのですが、やっぱりこうして直接コミュニケーションを取るのは良いですね。

 

明日も朝から沢山のスタッフが元気に全国各地へ出発していきます。

 


ポルトガル視察三日目

今日は朝にホテルを出て、150km離れた所までドライブして学校の視察へ。

大分大きな学校ですが、校庭にはポンプを利用した水の遊び場が。

 

 

ところが『木を使っていて良い感じ』なんてのは、ここまでです。

校舎全体が大きすぎて全景は撮れないのですが、外観の一部がコレ。

 

 

何だか奥に白い塊が見えています。

 

それではエントランスへ。

 

 

中も白いです。

エントランスに置いてあった模型なら全体の形状が分かります。

 

 

ただ、これも白いです。

そして遊戯室も白い。

 

 

厨房の白い。

 

 

トイレも白い。

 

 

中庭も白い。

 

 

教室は僅かに色が出てきますが・・・・

それでも白いです。

 

 

これ、設計者が施主に行う内外装のプレゼンテーションを見て見たかったです。

 

まあ、なので設計者の嗜好が完全に出ていて、教育的視点は殆どない建物でした。

ただ、とても良かったのは先生です。

 

途中、先生が子供達に「ほら、アンタ達もっと遊んで来なさい!!」と手をパンパンと叩きながら子供達に声を掛けていました。

そして、子供達も先生の言われたら直ぐに行動する。

 

なんか大人も子供もお互いにリスペクトされている感じがして心地よかったです。

 

ちなみに、ここの学校は日本の小学校に位置する学校ですが、こんなスペースがありました。

 

 

子供達に物理的な事を面白く学べる様に仕掛けられたスペースなのです。

 

 

合わせ鏡を使った物だったり,伝声管、フラッシュライト遊び、滑車遊び等、様々な形で子供達の脳に刺激を与える様な事が配置されていて私も楽しかったです。

 

 

 

そして、再び150kmのドライブをして次の学校へ。

今度はモンテッソーリスクールです。

比較的出来たばかりの施設で、オーナーはリトアニアの方でした。

 

外観はコチラ。

 

 

元々は別の学校だった建物を買い取って今の学校に改修したとの事。

 

中に入ると、園庭は全面に砂が敷かれています。

 

 

園長の話によると、以前の学校ではゴムチップ舗装だったのですがモンテッソーリスクール的には何の創造性も子供達には与えられないので全面に砂を敷きなおしたとの事でした。

 

教室の写真。

異年齢での生活ですから、比較的広めです。

 

 

そしてトイレ。

 

 

やはり環境的な事については、整っているとは言えないと思いました。

ここの視察はほどほどにして、更に移動して次の学校へ。

 

 

今度も全面真っ白建築です。

 

 

更に園庭は人工芝。

立派な木が生えているのに勿体ないです。

 

 

比較的明るいダイニングルームがあるのは良かったです。

 

そして教室の窓も大きくて良かったのですが、窓が少ししか開かないのが残念。

 

 

その窓を出ると階段状の中庭でした。

 

 

立体的に使えるのは良いですよね。

ただ、コンクリート舗装は残念。

 

わずか数時間で三つの施設を視察した訳ですが、やはり設計者が教育施設としての在り方を理解していない様に感じました。

もちろん園によって様々な教育方法がある訳ですから、そうした事についても精通している必要があるのですが、専門的にやっている事務所は世界で殆ど無い訳ですから、難しい話なのだと思います。

 

これで、世界20か国の幼稚園を視察してきた訳ですが、やはり施設環境のランキングは日本が一番良いと思います。

恐らく、これは10年以内に中国が追い付いてくる事は間違いないとは思いますが。

 

 

そういえば、今日のランチは近くの砂丘公園的な所で。

 

 

海と砂丘を少し高台から望めるテラスは、とても気持ちの良い場所でした。

 

 

これで、長い視察は終わり帰国の途につきます。

 

 

 


ポルトガル視察二日目

昨晩ホテルに着いた時、周囲は真っ暗で何も見えませんでしたが朝起きた時にようやく雰囲気を確認出来ました。

 

 

今回は、リスボンから140km近く離れた森の中にあるロッジです。

ロッジは結構シンプルに作られていて内部に見所は無いのですが、やはり一番はこの環境です。

 

写真でも分かる様に、朝方は霧深くてとても雰囲気のある森でした。

 

 

以前に造園家の方が、私に

 

『林』と言うのは文字の通り気が水平に並んで行くんだけど、『森』と言うのは字の通り上下左右に木が重なっていくんだよ。

だから森を作りたいなら、上下左右に木々を配置しないとダメなんだよ。

 

と教えてくれたことがありましたが、このシーンを見た時にふと思い出しました。

 

で、このホテルは朝食が無い為に近くに食べに行く必要があります。

ところが、今日は聖母無原罪受胎記念日と呼ばれる休日で、(聖母マリアがイエス・キリストを身ごもった事を記念する祭日)で、かなりの店が休業です。

 

そんな中で、一店だけポツンとやっていたカフェを見つけてパンとコーヒーを。

 

 

 

写真を撮り忘れましたが、パンを4種類、飲み物2種類とかで9ユーロくらいと激安でした。

今日が休日の為に、視察も出来ない事から珍しく一日オフとなる為に、少し周囲を観光です。

 

こちらはトロイアのヨットハーバー。

 

 

そしてトロイアビーチ。

こんなに素敵ななのに誰も居ません。

 

 

次は140km離れている世界遺産の街、エボラ地区へ。

 

途中で可愛い犬をバルコニーで見かけたり。

 

 

焼き栗を食べたり。

 

 

そしてカテドラルへ。

このカテドラルはポルトガルにあるゴシック様式教会では最古のものとの事。

 

 

レモンの木が生えている中庭も素敵でしたが、この屋上から見た赤い瓦の景色も素敵。

 

 

更に、内部の陰影も美しく。

 

 

なんと、今日の祝日を祝う為の特別なミサが行われていて、合唱隊の歌声が教会内に響き渡って本当に美しかったです。

 

下の写真がミサの写真。

 

 

日本人を全く見かけない場所でしたが、とても素敵な街でした。

明日もまた早起きします。

 

 

 


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